地獄の獣よ狂気の無垢を

タイトルは仰々しいけど、何となしに日々の雑感をダダ漏れ中です。

らららコッペパン

中毒性のある音楽、何回聞いても飽きない曲というのを持っている人って多いのでは。
僕の中でもそういった曲はある。
らららコッペパン」はその中のひとつだ。

アニメ「らき☆すた」のBGMだが、ネット上で誰かが勝手に歌詞をつけたらそれが瞬く間に広がった…ということらしいが、歌詞はどうでもよくて重要なのはその楽曲。
基本的に似たような16小節のフレーズが繰り返されるという、ミニマルな展開が続くだけ。でも逆にミニマルだからこそ何回も聞けるし、飽きない。



日常系アニメの風景にこれだけ似合う曲はないんではないだろうか。(アニメ「らき☆すた」自体は残念ながら未視聴。すみません)
実際の曲だとわずか数分で終わる曲だが、youtubeなどには編集して30分ほど引き延ばしたバージョンがある。曲自体の日常感が引き出されるのは長い30分バージョン。
30分というとすごく一曲を聞く時間として長過ぎるものだが、この曲に関してはそれはない。
いいミニマル・ミュージックだという証明でもあると思う。

アビリティは霊感

霊が見える、という人が世の中には存在している。
「私、霊感あるんですよ」
「この部屋、ヤバイ。寒気感じる」
「あ、なんかそこにー!」
本当に見えているかどうかは確かめようがないので、言ったもの勝ちの世界だ。
しかし、そもそも霊っているのかいないのか?

子供の頃の幽霊の恐さたるや尋常ではなかった。そしてまたそれと同じくらいに幽霊を欲していた。アフタヌーンショーの「あなたの知らない世界」、2時のワイドyou「心霊写真の謎を暴く」はマストプログラムだったし、教室の片隅にはケイブンシャ大百科サイズの心霊写真集をみんなで回し読みして盛り上がっていた。

しかしいつしか幽霊に対しての価値は変わっていった。相変わらず怖いんだけど、もちろん怖いんだけど、童貞の時はもはや現実の女性とセックスなんて一度もできずに死ぬんじゃないか、と考えた時は、裸の女性の霊よ降りてこい、と望んでみたりもした。(もちろん召喚できず)

話は戻って霊はいるかどうかの話だけど、なんとも微妙な線だと思うが多分いないんだろう。それに、例えいたとしても困ったことはないし、いなかったとしても残念とも思わない。日常生活の中で霊がどれだけ影響を与えているか考えると、ほとんどゼロに等しい。そりゃそうだ。

霊はいる、という人の話だと霊視というのを行って、
「あなたのおじいさんは大変あなたを可愛がっていたんですね」とか
「…あなたのお家の仏壇の引き出しの中にメガネが入っていると思うんですが、実はそれは…」と言ったりする。
何も手がかりがない状態から情報を引っ張りだし、整合性を持たせて相手を納得させる、というのはテレビでよく見かける霊能力者の姿だ。

占いでもそうだけどよく霊能者に見てもらった人が、「当たってる」とか「言い当てられた」と驚いて、助言された言葉を信用したりアドバイス通りのチョイスをする、みたいな話をよく聞く。そしてその度に違和感が湧き上がってくる。
当てるのが向こうの勤めなのだから、そりゃ当ててくるだろう。霊の力を使わなくても当てに来るんだろうと思う。
占いさえも行ったことがないが、僕だって行って見てもらったらそれなりに当てられるんだろう。
だけど当たったところでそれがどうした、と思う。
相手に当てられるのもシャクだし、その言葉通り行動するのはもっとシャクだ。

その能力、昔は『なぜ自分には見えないんだろう、見えればいいのに』と己の力のなさを悔やんだものだが、年をとるにつれそういう思いも薄れてしまった。霊が見えるということに、以前ほど魅力を感じなくなった。

霊能者と呼ばれる人の中にも、本当は見えてないんだけど、“見えてる自分”という優越感が欲しいから「見える」と言っている人もいるんではないだろうか。つい最近も作曲家で似たようなことあったし。

EXILEの方向性がわからない

音楽的にもファッション的にもまったくその魅力がわからないのがEXILE
メンバーの人たちを見ていると、地元の東北を思い出してしまう。東北の田舎にはああいう人たちが東京よりも多く見かけることができる。東北に限らず日本の地方であればどこでもそうなんだろう。

何年か前、EXILEの人数が倍くらいに増えた時があった。なんだプリキュアみたいだな、と思っていたらその内にテレビでバラエティ番組を始めた。こんなことやるんだ、と意外に思った。
そして近年では、弟分的存在なのか似たようなビジュアルの男性グループや、アイドルみたいな女性グループもいるらしい。
そしてEXILEの人たちはドラマにも進出し、俳優業も頻繁に行っているようだ。

この拡大路線というか音楽だけじゃない活動領域の幅は、なんというか芸能界で自分たちの地位を築くための手段というか、EXILEというファミリービジネスの認知というか、つまりはもっとビッグになるぜ、ということなんだろうか。

というか、もともとの音楽活動ってなんで始めたんだろうと考える。こういうふうに組織をデカくしたいための足掛かりだったのか、それとも途中で「俺らもっとのし上がってやるんだ」と音楽以外に方向転換を始めたのか。

わからないことばかりだけど、ちょっと前に小学校か中学校の授業の中にダンスが必修科目に加わったというのがあった。
そのダンスというのもヒップホップ。これに関してはヒップホップが学校に、ってそれ自体がどうかしてると思わなくちゃいけないんだけど、近年のヒップホップダンスという名のダンスレッスンの市民権の獲得を考えたら、まあそうなんかなそんな世の中なんかな、と。
若いアイドルの多くが特技でヒップホップダンスと答えているのに対して、なんでこんな清純そうな子がヒップホップダンスなんかやってるの?と不思議だったんだけど、現場ではもうそこまで食い込んできているのね。ヒップホップの踊りが。
幼稚園の子たちも盛んに踊っている子多いものね。

余談ですが、僕はヒップホップダンスって見ていても楽しそうじゃないと感じる派でして、あれはダンスというか、トライアルな感じがする。ダンスそのものに対しても、自分の体の動きに対しても。対音楽より対人に重きを置いたもの、目の前に自分のダンスを見ている人がいることが前提なもの、というか。
ダンスは音楽とかリズムありきのものと考えているので、その音楽をより気持ちよく感じるためのものだと考えている。
なんつうか要は、ヒップホップダンスよりも、ちょっと複雑なステップ刻んでるほうが心地いい。裏から入るリズムもヒップホップダンスだとなんかよくわかんない動きで、見てる側には?が浮かぶ、というよりあんまり伝わってこない。踊ってる本人にしてみたら、めちゃくちゃ裏拍感じてやってるのかもしれないけど。

話を元に戻すと学校でダンスはどうなんだと思う。
クラスの中でも力を持ったメジャーな層は喜んで受け入れるだろうけど、自分らみたいな層はどんよりと迎えるんだろうな。モテてる連中だけでやっててくれ。クラスには2次元美少女が好きなセンシティブな思春期を送っている人間だっているんだ。迷惑だよ。
でも学校ってそういうところだ、今も昔も。

万年筆に萌え狂う

ペンの相性というのは確実にあると思います。
元来、字が下手な僕ですが、一番相性が悪いペンがボールペン。上下左右にゆらゆらと滑りまくり、字の下手さが強調されてしまうのです。

そんな折り、ふとしたキッカケで文房具屋にて500円の安価な万年筆を購入しました。するとこれが書いてみると、自分としてはかなりうまく書けるのです。
それにペンを強く握ってしまいがちな傾向があるんですが、それも万年筆だとペン先の繊細さの問題もあり、力を抜いて持てるので長く書いていても疲れない。
普段は筆圧も相当なもんなんですが、こちらも同様ペン先の関係で無駄な筆圧がかからない。
字も綺麗になるし疲れないし、万年筆いいんじゃないか、と思いだしたのです。

以前からシャープペン、筆箱などいわゆるステーショナリーグッズに関してあれこれ自分に合うものを探すことと、そういった売り場で商品を眺めることに快感をおぼえるようになってきた僕。文房具萌え。

そんななか、うっとり万年筆をお店で眺めていると、イギリスの有名万年筆メーカーのパーカーの万年筆(値段は2万円弱)が試し書きできたので、さっそく書いてみました。
「な、な、なに…」
これまでJetStream(国内メーカーuniの超人気ボールペン)を始めとした書き味とはまったく違う、シルクのような極上でなめらかな書き味。これが高級万年筆ってやつか…。

それ以来、ネットなどで万年筆ウォッチが始まったのですが、突然そんな高い買い物ができるはずもなく、キッカケとなった万年筆も500円だったので、安いものを選ぼうと考えています。

そしてもうひとつ問題が。
それは万年筆のデザイン。やはりどこのものも古き良き万年筆のフォルム、黒と金を基調としたものであったり、高級感を備えたきらびやかな装飾。つまりどれもこれも僕が持つにはどうしたってギャグになってしまうようなものばかり。
垢抜けたものというと、それはやはりドイツのLAMYということになってしまいます。やはりどうしてもそこにいってしまうのか。いや全然LAMYでいいと思うんですが、やっぱりそこ行ったな、という感が強すぎて。サファリのイエローとか。

それを問いたい

都知事選が終えて、もうだいぶ経ちました。
落選した人の中には「こんなに票を得れるとは思ってなかった」と語った人もいるそうで、本当に当選する気あったんかい、とツッコミを入れたくなるような人もいたようです。

今回の争点は脱原発、景気、福祉、東京五輪などあったが、どうしたって脱原発はプライオリティの高いテーマになりにくいんじゃないか、と思っていました。自分たちの暮らしの中に直結するもんだいであるとは思うけど、ダイレクトに繋がっているかというと疑問です。実際、出口調査では脱原発を最重要課題に挙げていた人は2割ほどだったというし。

小泉・細川陣営は「原発をなくそう、原発のいらない社会を」というスローガンではなくて、「原発を現実的に減らすために、原発よりもコストが低くて無害な代替エネルギー開発を促進するための準備を整えよう。そのためには新しいクリーンエネルギーが出てきた時、絶対抵抗すると思われる原発利権をむさぼっている人たちの力を抑制する仕組みを作ろう」みたいなことを掲げてみてもよかったのでは、と思います。脱原発という言葉だけでは何が敵なんだかよくわからないと考えるからです。

それはともかく。
今回、誰に投票するべきなのか迷う選挙でした。
基本的には気持ちは脱原発寄りなので、そちらを推す候補者に投票しましたが、とはいえ誰に入れたらいいもんか、直前まで決め切れなかったというのが実際のところでした。

毎回思うことなのですが、各候補者に「景気対策は?」「福祉は?」「待機児童は?」という問いを投げかけて話を聞くのも当然大事なんですが、一律に返ってくる答えというものは面白みのないものというか、予想通りというか、「ふうむ」としか言いようのないものばかりです。それはそれで仕方のないことだと思っているので、特別に不満はないのですが、その質問を通してその人自身が見えてこない、というのが僕の考えるもんだいなのです。

やはり投票するからには、政策と同じくらい重要になるのは、「この、自分が一票を投じようとする人物というのは、果たして自分的に許容できる人なのか、許せる人なのか許せない人なのかどうか」ということです。
この候補者いろいろ考えているし、政策的にも自分に合っているな、と思っても、前の晩テレビで見たギャグを次の日教室で何のアレンジもせず照れも躊躇もなくそのまんまトレースする大声だけが特徴の人気者気取りの奴だったりしたら、そんな輩に一票どころか米一粒さえも与える気は起こらないのですよ。

だから真面目な政策に関する質問の他に、「道端にエロ本が落ちていた。どうする?」とか「稲中卓球部で一番好きな場面は?」とか「最高に背徳感を感じるセックスのシチュエーションを述べよ」みたいな、人としてのセンスと品格がダイレクトに伝わるような質問をして欲しい。
そういうのがあると、もっとその人となりがわかるし、選挙に足が運びやすくなるんではないでしょうか。

毒を飲めるか

夜にテレビつけたらさ、久々にナウシカやってたよ。

「あ、やってたの?」

ナウシカ、巨乳だなーなんて思いながら見てた。
そういや、見てて思ったんだけどあの世界に『腐海』ってあるでしょ。
あれってあれなんだよね、人類が起こした大戦争で地球が深刻な大気汚染になっちゃって、人間がまともに住めない環境になった。大気が元通りになって人が住めるようになるまで、腐海の森が汚染された自然を浄化させてるんだ。ただ人に害を及ぼす危険な有毒地帯ってわけじゃないんだよね。
ただ浄化が終わるまで数千年もかかるみたいだけど。

「その設定ってさ、ほぼまんま今に当てはまるよな。放射能ってワードに関連付ければさ」

うん、そうそう。

原発事故で福島周辺は、まさしく有害な汚染区域と指定されたわけだけど、こっちだって汚染除去もそうだし、完全に分解されるまで途方もない時間が必要じゃん」

まあ、安全に動いてる原発だって核廃棄物の処理、大丈夫なの?って話だもん。プールの中に入れておいて、あとは地中に埋めるっていうけど、完全に分解されるまで数万年から数十万年かかるんだし。

「今更だけど、よくこんな話が世界でまかり通っているものだな、と思うよ。数十万年、何も起きませんよ、ってことを誰が保証できるんだよ。仮りに保証できたとして、ダメだった時は誰がどう責任をとるのか、安全な処理の方法はあんのか?」

ないんじゃない?ってかそこまで考えたくないでしょ。面倒な話だし。

「電気は必要な物でなくなったら困るんだけど、一番最初に原発始めた人ってさ、ためらいとかなかったのかな」

なんで?

「この先、何世紀にもわたって抱えていかなければならない重石となるもんを、背負わなければならない、っていう決断、よくできたもんだと思う。すっごい感心しちゃう」

壮大な先送りだものね。

「でもさ、原発を肯定できる人って世間的には仕事できる人だと思う」

そうなの?

「だって躊躇してたら前に進まないじゃん。俺みたいに《無限のエネルギーが得られるけど、核のゴミどうすんだよ…》って悩んでたらお金稼げないもん」

うーん。

「それと同時に、そういう奴らは何のためらいもなく女の子の口説けるような奴なんだよ」

え?

「女の子が嫌がっても、いいじゃんいいじゃん!だいじょうぶだいじょうぶ!OKOK!で強引に押し切ってしまえるような、体育会系のノリというかリア充の連中なんだよな」

ふうむ。

「核廃棄物?いいじゃんいいじゃん!OKOK!問題ない先送りで!って基本的に言えちゃうんだよ。立ち止まって考える、熟考する、思いとどまる、ってことをしない連中が」

そういえばソクラテスはそういう連中、女にモテてイケてるような奴らに向かって、至極まっとうなツッコミを入れまくってたら、キモがられて死刑になったんだっけ…。

「世界中で、原発ヤバイからウチではやりませんって国より、ウチにも原発欲しいな、って思ってる国多いはず」

つまりはこの世界、今も昔も多くのロクでもない連中によって動かされている、ってわけだね。

「そりゃまあ…生きづらいはずだよね」