地獄の獣よ狂気の無垢を

タイトルは仰々しいけど、何となしに日々の雑感をダダ漏れ中です。

それを問いたい

都知事選が終えて、もうだいぶ経ちました。
落選した人の中には「こんなに票を得れるとは思ってなかった」と語った人もいるそうで、本当に当選する気あったんかい、とツッコミを入れたくなるような人もいたようです。

今回の争点は脱原発、景気、福祉、東京五輪などあったが、どうしたって脱原発はプライオリティの高いテーマになりにくいんじゃないか、と思っていました。自分たちの暮らしの中に直結するもんだいであるとは思うけど、ダイレクトに繋がっているかというと疑問です。実際、出口調査では脱原発を最重要課題に挙げていた人は2割ほどだったというし。

小泉・細川陣営は「原発をなくそう、原発のいらない社会を」というスローガンではなくて、「原発を現実的に減らすために、原発よりもコストが低くて無害な代替エネルギー開発を促進するための準備を整えよう。そのためには新しいクリーンエネルギーが出てきた時、絶対抵抗すると思われる原発利権をむさぼっている人たちの力を抑制する仕組みを作ろう」みたいなことを掲げてみてもよかったのでは、と思います。脱原発という言葉だけでは何が敵なんだかよくわからないと考えるからです。

それはともかく。
今回、誰に投票するべきなのか迷う選挙でした。
基本的には気持ちは脱原発寄りなので、そちらを推す候補者に投票しましたが、とはいえ誰に入れたらいいもんか、直前まで決め切れなかったというのが実際のところでした。

毎回思うことなのですが、各候補者に「景気対策は?」「福祉は?」「待機児童は?」という問いを投げかけて話を聞くのも当然大事なんですが、一律に返ってくる答えというものは面白みのないものというか、予想通りというか、「ふうむ」としか言いようのないものばかりです。それはそれで仕方のないことだと思っているので、特別に不満はないのですが、その質問を通してその人自身が見えてこない、というのが僕の考えるもんだいなのです。

やはり投票するからには、政策と同じくらい重要になるのは、「この、自分が一票を投じようとする人物というのは、果たして自分的に許容できる人なのか、許せる人なのか許せない人なのかどうか」ということです。
この候補者いろいろ考えているし、政策的にも自分に合っているな、と思っても、前の晩テレビで見たギャグを次の日教室で何のアレンジもせず照れも躊躇もなくそのまんまトレースする大声だけが特徴の人気者気取りの奴だったりしたら、そんな輩に一票どころか米一粒さえも与える気は起こらないのですよ。

だから真面目な政策に関する質問の他に、「道端にエロ本が落ちていた。どうする?」とか「稲中卓球部で一番好きな場面は?」とか「最高に背徳感を感じるセックスのシチュエーションを述べよ」みたいな、人としてのセンスと品格がダイレクトに伝わるような質問をして欲しい。
そういうのがあると、もっとその人となりがわかるし、選挙に足が運びやすくなるんではないでしょうか。